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リーガル・ストラテジストとしての新しいCFOの役割

企業の経営層が訴訟を資産と見なすようになると、会話が変わってきます。会社法務部門トップのゼネラルカウンセル(以下「ゼネラルカウンセル」という)は、ビジネス開発の一部の機能を担うことになり、CFOは法的討議にも参加して両者が連携しながら企業が収益を獲得する方法を模索するようになるでしょう。

 

この新しい現実に合わせて顧問弁護士を含めた経営チームの見直しを図った企業もあります。事業サイドのリーダーたちが、訴訟がどのような収益をもたらす可能性があるかを聞いたらきっと驚くことでしょう。

 

ゼネラルカウンセルは、歴史的には独立性を有し、厳しい予算制約の中で活動するのが一般的でしたが、市場の変化によりファイナンス領域との協業を促す動きが出てきています。CFOが限られた予算を支配しコスト管理に重点を置いた時代は過去のものになりつつあります。

 

法務部門は、これまでは主にリスク管理とコスト管理に重点を置いており、原告となる訴訟を予算の無駄遣いと見直していました。しかし現在、ゼネラルカウンセルは他のビジネスユニットに加わって、企業に価値を提供するよう求められています。また、法務戦略の策定において、財務および資金調達の側面に焦点を当て、CFOに積極的な役割を果たすよう促しています。

 

企業法務の世界では、デュポンが法律部門をプロフィットセンターに変えたような事例もありますが、法律事務所も変化を続けており、従来型の稼働時間に基づく料金体系から成功報酬フィーへの移行が進んできた中で強力エンジンとなる訴訟ファンドのスキームが出現したと言えます。

 

CFOは、会社の他の資産のすべてと同じようになぜ、訴訟という法的資産で資金調達ができないのか?と考えるようになっています。そして、企業は、訴訟結果に左右される財務上のリスクを冒さずに、貴重な訴訟という資産を有効活用できる方法として訴訟ファンドを認識し始めています。

 

米国の法律事務所の35%以上が2017年に訴訟資金ファイナンスを使用していると報告しており、2014年の約10%から増加しています。また、米国の訴訟ファンド業界の価値が50億ドルを超えたあたりから、プライベート・エクイティ・ファンドや機関投資家は業界に資金を投入することにさらに積極的になっています。

 

訴訟ファンドは企業と法律事務所との間を橋渡ししており、そのギャップを埋めるように急速に成長しています。また、他方、会社内の法務部門と財務部門の間の橋渡し役でもあると言えるのです。訴訟ファンド活用によって企業は予算やタイミングの制約を受けることなく、法務的・財務的観点からのメリットを追求することができます。

http://ww2.cfo.com/legal/2018/11/cfos-find-a-new-role-as-legal-strategists/