レポート

急成長する訴訟ファンド:Burford Capitalが2018年版訴訟ファンドレポートを発表

ロンドン証券取引所に上場している世界有数の訴訟ファンドBurford Capitalが、訴訟ファンド市場に関する最新のレポートを発表しました。2012年に最初に発表された訴訟ファンド市場に関するレポートよりもインタビュー対象者も増え、訴訟ファンドを実際に利用している人の割合も237%増加しています。

訴訟ファンドの定義

訴訟ファンドは、一般的に、企業や法律事務所が商業訴訟や仲裁の資産価値に基づいて、第三者から資金提供を受けるものです。しかし、訴訟の遂行以外の目的でその資金を利用することはできません。資金提供は様々なモデルやアプローチで構成されていますが、そのほとんどはノンリコースで行われます。つまり、前提となる訴訟や仲裁案件が敗訴になった場合は、資金提供者は投資金額を失うことになります。

顧客と法律事務所はプレッシャーを受けている

調査によると、企業側の抱えているビジネス課題は次のとおりです。

1.法的リスクと不確実性の管理
2.人件費を含めた訴訟関連費用の増加
3.外部弁護士を活用した新しい法的ソリューションの開発

企業の法務部・社内弁護士は、リスク管理ツールとして訴訟ファンドを認識していることも確認されています。企業の法務部・社内弁護士にとっては法的リスクが重要なビジネス上の課題であるものの訴訟に関するリスクをコントロールできることが訴訟ファンドのメリットであると受け止めています。

一方で、法律事務所の抱えているビジネス課題は次のとおりです。

1.新たなビジネスを開拓し、競争力を高める必要があるプレッシャー
2.クライアントに新しい資金調達と報酬支払方法のオプションを提供する必要がある
3.競争力を維持するためのイノベーションの必要性

法律事務所は訴訟ファンドを新しいビジネスのツールとして認識し始めており、法律事務所の回答者のうち42%が「2017年よりも2倍以上訴訟ファンドを活用する可能性が高まっている」としています。                                             

ビジネス上の課題を解決するツールとして認識される訴訟ファンド

回答者の77%は、訴訟資金ファイナンスが法律業務においてますます重要な領域になっているとし、企業と法律事務所がビジネス上の課題を解決するために訴訟ファンドを利用していることが示されています。企業または法律事務所で「訴訟ファンド利用している」と回答した人は、2012年対比で237%となっています。

 

企業と法律事務所は訴訟ファンドを利用する理由TOP3

・ビジネスに価値をもたらすものと訴訟を認識する。
・現金の状況に関わらず、訴訟手続きを開始できる。
・成長に投資し、効率的に資本を利用することができる。

各国の訴訟ファンド市場のスナップショット

・米国

-回答した弁護士の半数以上(53%)が訴訟ファンドを非常に意識していると言います。
-まだ訴訟ファンドを利用していないと回答した弁護士のうち72%は、2年以内に訴訟ファンドを利用することになると予想しています。
-米国の回答者のひとりは、2017年以降、訴訟ファイナンスの利用が現在最も増加していると報告しています。

・英国

-回答した弁護士の65%は、訴訟ファンドを利用したことがないと回答しています。
-まだ訴訟ファンドを利用していないと回答した弁護士のうち63%は、2年以内に訴訟ファンドを利用することになると予想しています。
-英国の回答者のひとりは、訴訟ファンドが社内の法務部門をプロフィットセンターに変える手助けをする可能性が高いという期待を示しています。

・オーストラリア

-訴訟ファンドを利用していないと回答した弁護士のうち85%は、訴訟ファンドを認識していると回答しています。
-まだ訴訟ファンドを利用していないと回答した弁護士のうち55%は、2年以内に訴訟ファンドを利用することになると予想しています。
-オーストラリアの回答者のひとりは、オーストラリアにおいても、法律界において訴訟ファンドが重要なポジションを占めるようになるだろうとコメントしています。

 

Burford CapitalのCEO、Christopher Bogart氏は、「今回の調査によると、ここ数年、訴訟ファンドの継続的かつ劇的な成長が認められる。しかし、企業の法務部は訴訟ファンドの有用性を部分的にしか認識していない。訴訟ファンドがビジネスにいかなる貢献ができるかはこれから、本格的に明らかになっていくだろう」とコメントしています。

http://www.burfordcapital.com/2018-litigation-finance-survey/